
スマホを使っていて、月末に近づくにつれて気になることといえば通信量(ギガ)です。通勤電車で動画を見たり、オンラインでプレイするゲームアプリを使っていると、あっという間に契約している通信量に達しているのではないでしょうか。
本記事では通信量を節約する方法について解説。1ヶ月で1GBだけの通信量で生活できるのか、実際に1ヶ月間1GBで生活した方法も紹介しています。
本記事は2019年3月掲載分の再編集版です。記事内で記載しているキャリアの料金プランは掲載当時の内容で、すでに新規受付終了している料金プランもあります。
スマホのデータ量は1ヶ月1GBで足りる?
まず「スマホのデータ容量が1ヶ月1GBで足りるのか」の結論ですが、実際に検証してみたところ「無理ではないが足りない」「データ容量の節約が面倒」という印象でした。
実際どのように1ヶ月1GBでやりくりしたのかは後述しますが、ライトユーザーであっても1ヶ月3GBの契約はしておきたいところ。楽天モバイルの1GB以下なら0円もという仕組みも終了し、スマホを完全に無料で使うということも難しくなりました。auのオンライン専用ブランドpovo2.0は月額0円で運用することは可能ですが、0円で高速通信の利用はできません。
1ヶ月1GB生活の検証はauのピタットプランを利用

今回1ヶ月間1GB生活で検証したプランは、auのピタットプランです。ピタットプランは、使った月間データ量に応じて月額料金が変動するプランで、1回5分以内の国内通話が無料のスーパーカケホもついてきます。
筆者は、2年縛りの割引だけを適用しているので、データ量を1GB以内に抑えると月額3,480となります。
1GB以内に抑えた際の内訳は下記の通りです。
- auピタットプラン(スーパーカケホ/V)・・・2,980 円
- 2年契約割引・・・1500円割引
- LTE NET・・・300円
- auピタットプラン(データ/V)・・・1,700円(0~1GBの場合)
上記の料金に故障紛失サポートとユニバーサルサービス料を加算し、計4,170円となります。
1ヶ月1GB生活をするための準備とデータ量を節約する方法
1ヶ月1GB生活をするためには、どのアプリがどれだけ通信量(ギガ)を使うかある程度把握し、通信量をムダにしないよう準備をする必要があります。
YouTubeアプリで720pの画質で視聴すると、約1時間で1GBに到達してしまい、480pに落としても約2時間~3時間しか視聴できません。
さすがに毎日の移動で動画を見ているとあっという間に1GBを超えてしまうので、モバイル通信でYouTubeの視聴は控えたほうがいいでしょう。
YouTubeアプリ使用時 | |
画質 | 1GBあたりの再生時間目安 |
144p | 約10時間~12時間 |
240p | 約8時間~9時間 |
360p | 約4時間~5時間 |
480p | 約2時間~3時間 |
720p | 約1時間 |
1080p | 約30分~50分 |
ほとんどの人がインストールしていると思われるLINEアプリは、1GBで約40時間通話することができ、ビデオ通話の場合だと1GBで約3時間通話することができます。
筆者の場合、LINEは基本的にトークのみで、通話は電話を使うことがほとんどなので、LINEについては普段通り使おうと思いました。
1GBでどれだけの通信が可能かは、関連記事「YouTubeやLINE、音楽ダウンロードってどのくらいの通信量?」をご参照ください。
自宅ではモバイル通信OFF、スマホはWi-Fi接続

自宅で固定回線を引いている場合、モバイル回線の通信量を節約するためにもWi-Fi環境は必須です。
スマホを使っていなくてもなぜかデータ量が消費するといった経験がある人は、バックグラウンドで動作しているアプリの通知などが要因です。そのため、4G LTEのモバイル通信を自宅でもONにしていると、少しずつデータ量が消費されていきます。
1ヶ月1GBという少ないデータ量でやりくりするわけですから、自宅でのモバイル通信はOFFにます。
データ警告設定とアプリの自動更新をオフ
モバイル通信が一定量に達すると、プッシュ通知で警告が出るよう設定しました。
警告を1GBに設定すると、結果として1GBを超えてしまうことになるので、余裕をもって800MBに設定しています。

さらにGoogle Playにてアプリの自動更新をオフに設定しました。
設定方法はGoogle Playアプリから、「設定」→「アプリの自動更新」から行うことができます。
出かける前にアプリのアップデートを確認
出かける前に、よく使うアプリのアップデートを確認するようにしました。外出先でアプリのアップデートが必要だったことに気づいたら、アップデートで通信量を消費することになります。
アプリによってはアップデートをせずに利用できることもありますが、アップデートしないと使えないアプリであった場合は、諦めて自宅でアップデートするかフリーのWi-Fiスポットを探すようにしました。
iPhone(iOS)・Android端末のOSアップデートに注意

iOSやAndroidのOSアップデートは、1回のアップデート配信で数GBと大容量です。1ヶ月1GBのデータ量で生活するにあたり、OSアップデートをモバイル通信でおこなうことはできません。そのため、OSアップデートもWi-Fi環境でおこなうようにしましょう。
移動中にスマホで出来ることを考える

移動中ですが、YouTubeでの動画視聴はせず、他のアプリもほとんど使用しませんでした。
移動中の暇つぶしに使っていたアプリは、軽いデータ量のパズルアプリ、シミュレーションアプリ程度です。ゲームアプリ以外は、LINEやメールの確認をしていたのですが、Gmailが意外とデータ量を消費していました。
筆者は移動中にスマホで動画を視聴する習慣がないので、移動中のデータ量は節約できたといえますが、毎日の通勤でYouTubeやHuluを見ている方はスマホを使う以外の暇つぶしを考えたほうがいいかもしれません。
事前にダウンロードしておけばオフラインでも使えるKindleを使っての読書、音楽のサブスクサービス、Audibleなどのオーディオブックなどがおすすめです。
モバイルデータをオフにしても電話はできる

モバイルデータ通信をオフにしても、通常の電話機能は使えます。ネット回線を利用するLINEでの通話はできません。スマホ側でのモバイルデータ通信オフ設定は、あくまでネットに繋がらなくなるだけです。モバイルデータ通信オフ状態でも、Wi-Fiに接続するとネット検索やLINEでの通話は可能です。
なお、楽天モバイル(MNO)のSIMカードでは、モバイルデータ通信をオフにすると「Rakutenリンク」アプリを使っての通話機能が正常に動作しません。Wi-Fi接続していれば通話自体は可能ですが、「Rakutenリンク」アプリの仕様上、非通知での発信になってしまいます。

1ヶ月1GBのデータ量で生活は可能である

ここまでは2019年2月末に執筆していますが、午後には出かけるのでまた通信量を消費することになります。2019年2月1日から2月28日の午前中までに使ったデータ量は762MBなので、何事もなければ1ヶ月1GB生活達成です。2月は日にちが少ないので、データ量に余裕を持つことができました。
1ヶ月を通して感じたことは、とにかくデータ量の節約は面倒で、常時ネットにつながっていることがメリットであるスマホの特性を活かせていません。
データ量の警告を設定しているとはいえ、常にデータ量を気にしながらスマホを使い続けることは窮屈な気分になります。

カフェや駅でフリーWi-Fiを使えますが、場所や状況によっては通信が安定せず、接続と切断が繰り返されるのはストレスがたまります。
LINEやメール、ちょっとしたネット検索をするだけといったライトユーザーなら、1ヶ月1GBのプランでも余裕があるように思えますが、常時モバイル通信をONにしているだけでデータ量が消費されることを考慮すると難しいかもしれません。
2月に使ったデータ量の内訳

実際に2月に使ったデータ量をアプリごとにまとめました。合計データ量は762.63MB、ブラウザ(Chrome)とSmartNewsで約4割となっています。暇を見つけては遊んでいた「ポコパンタウン」と「艦これ」はどちらも40MBで、思ったよりもデータ量を使いませんでした。
LINEは思った以上にデータ量を使ったという印象で、こちらから画像や動画といったファイルの送信はしていません。「データ量の消費はデータのダウンロードだけ」と思っている方がいるそうですが、アップロードした分もデータ量に含まれます。そのため、LINEで動画や写真をトークで共有している人は注意が必要です。
auピタットプランや楽天モバイルのRakuten最強プランのように、使ったデータ量に応じて月額料金が決まるプランは、基本的に通信制限は受けません。しかし、ここまでと決めたデータ量をギリギリ超えてしまい、月額料金が上乗せされてしまうのは大きな負担になるといえます。
通信量の節約方法まとめ
1ヶ月1GB生活で行った”ギガ”の節約方法についてまとめていきます。
- 自宅ではモバイル通信OFFにして常にWi-Fi接続
- 外出前によく使うアプリのアップデートを確認、必要ならWi-Fi接続でアップデート
- 外出先でフリーWi-Fiが使える場所を見つける
- 移動中の動画視聴など、大量の通信量を消費するアプリを使わない
- 適宜通信量をチェックすること
動画アプリだけでなく、ニュースアプリやゲームアプリなど、スマホコンテンツの大容量化が進みつつあるので、今後はさらに1GBで1ヶ月やりくりするのは厳しくなりそうです。
最後に

1ヶ月1GB生活は最終的にデータ量795MBという結果となりました。1日あたり約28MB使っていた計算です。
データ容量の少ない料金プランを利用する人は、毎月の通信費を節約したいという理由がほとんどだと思います。筆者の場合、単身かつ固定回線の割引も適用できない状況なので、auだと最低でも月額4,170円かかります。
家族割を適用する、固定回線の割引も適用できるという状況なら大手キャリアでも通信費を節約しつつ、満足できるデータ量の使い方をすることは可能でしょう。
どうしても大手キャリアの割引サービスを適用できない状況なら、当サイトでも頻繁に取り上げている格安SIMがベストです。