格安SIM(MVNO)について調べている時、「マルチキャリア」や「トリプルキャリア」という言葉をよく見かけると思います。
マルチキャリアやトリプルキャリアとは、ひとつの格安SIM(MVNO)事業者が複数の回線タイプに対応していることです。
たとえば、IIJmioだとドコモ回線とau回線に対応したマルチキャリア。mineoはドコモ・ソフトバンク・auにすべて対応するトリプルキャリアです。
今回は、格安SIM(MVNO)におけるマルチキャリアとトリプルキャリアについて詳しく解説。マルチキャリアとトリプルキャリアに関する、メリットや注意点についても紹介します。
目次
マルチキャリアやトリプルキャリアなら回線が選べる
前述のように、回線タイプを選べることがマルチキャリア・トリプルキャリアといいます。
回線タイプが選べるメリットは、今使っているスマホをそのまま使えることです。
たとえば、auで購入したスマホを使っている人は、格安SIMを契約する際にau回線を選択すれば、使い慣れたスマホをそのまま利用可能です。
2022年現在、IIJmioやmineo、BIGLOBEモバイルといった主要格安SIM(MVNO)事業者のほとんどは、マルチキャリア・トリプルキャリアに対応しています。
回線タイプによる月額料金の違いもなくなったため、マルチキャリアやトリプルキャリアに対応しているかどうかも、格安SIM(MVNO)事業者を選ぶポイントになりそうです。
マルチキャリアやトリプルキャリアの格安SIM(MVNO)事業者を選ぶメリットは?
マルチキャリアやトリプルキャリアに対応している格安SIM(MVNO)事業者は、ユーザーにとってメリットになることがほとんどです。
実際にどういうメリットがあるか詳しく解説していきます。
使い慣れたスマホをそのまま使える
マルチキャリアやトリプルキャリアに対応している格安SIM(MVNO)事業者なら、今使っているスマホをそのまま使うことができます。
所有しているスマホを使う場合、格安SIM(MVNO)事業者にて事前にSIMロック解除が必要な端末か確認しておきましょう。
ネット速度が安定している可能性が高い
マルチキャリアに対応している格安SIM(MVNO)事業者は、ネット速度が比較的安定していると言われています。
理由は、マルチキャリアに対応することで、格安SIM(MVNO)事業者が借りている回線の混雑が分散されるからです。
たとえば、ドコモとau回線を提供している格安SIM(MVNO)事業者の場合、ドコモ回線を申込むユーザーが多いため、au回線は安定した通信に期待ができます。
家族で格安SIMへ簡単に1本化できる
あまり見かけないケースではありますが、家族でバラバラのキャリアを使っている場合、マルチキャリアに対応した格安SIM(MVNO)事業者で1本化することも可能です。
格安SIM(MVNO)事業者によって、2回線目から月額料金の割引を受けることができます。
なので、子供のスマホ代を両親が払っていてキャリアもバラバラといった場合、マルチキャリアの格安SIM(MVNO)事業者へ家族みんなで乗り換えると、毎月の月額料金を一気に下げることも可能です。
マルチキャリアやトリプルキャリアの注意点
マルチキャリアやトリプルキャリアの格安SIM(MVNO)事業者を選んだとしても、大きなデメリットはありません。
ですが、契約前に知っておきたい注意点はいくつかあります。
マルチキャリアでも1枚のSIMで利用できるのは1回線まで
マルチキャリアやトリプルキャリアの格安SIM(MVNO)事業者では、ドコモやau、ソフトバンクの回線から選ぶことができます。
しかし、1枚のSIMカードで通信できるのはひとつの回線タイプだけです。
たとえば、マルチキャリア対応の格安SIM(MVNO)事業者で、契約時にドコモタイプの回線を契約。この場合、届いたSIMカードではドコモ回線しか使うことができません。
もしもau回線を使いたいと思ったときは、契約変更が必要となるので、申込む際は本当にその回線タイプでよいのかよく検討しましょう。
料金が異なる場合がある
回線タイプによって、月額料金が異なることがあります。
しかし、2021年に格安SIM(MVNO)事業者それぞれが、新料金プランを発表。マルチキャリア・トリプルキャリアに対応する事業者ほとんどが、どの回線タイプを選んでも同一料金となりました。
しかし、事業者によっては料金が異なることもあるため、申込み前に確認が必要です。
料金が異なる理由としては、事業者が各キャリアに支払っている間借り料金が異なることが挙げられます。
まとめ
今使っているスマホをそのまま使いたいという人にとって、マルチキャリアやトリプルキャリアに対応していると、格安SIM(MVNO)事業者を選ぶ幅が広がります。
格安SIM(MVNO)事業者のほとんどがドコモ回線を提供しているので、auやソフトバンクにも対応した格安SIM(MVNO)事業者を選ぶことでネット速度が比較的安定している可能性も高いです。
それでも、キャリアから回線を間借りしている格安SIMの特性上、朝・昼・夜のピークタイムは速度が低下するかもしれないことを念頭に置きましょう。
マルチキャリア・トリプルキャリア対応、オススメ格安SIM(MVNO)事業者
最後にマルチキャリア・トリプルキャリアに対応したオススメの格安SIM(MVNO)事業者を紹介します。
トリプルキャリアに対応「mineo」(ドコモ・au・ソフトバンク)
ケイ・オプティコムが提供する格安SIM(MVNO)サービス「mineo」は、2018年9月4日よりソフトバンク回線の提供を開始し、トリプルキャリアに対応します。
ドコモとau、ソフトバンクから選べる貴重な格安SIM(MVNO)事業者なので、これから格安SIMを使いたいという人には最適です。
mineo公式サイト:https://mineo.jp/
mineo料金プラン | 月額料金 |
1GB | 1,298円~ |
5GB | 1,518円~ |
10GB | 1,958円~ |
20GB | 2,178円~ |
*音声通話SIMの月額料金です *ドコモ、au、ソフトバンクの3タイプ提供 *回線タイプによる価格の違いはなし *表の価格は税込です |
音声通話対応プランのマイピタデュアルは、1GB~20GBまでの4プランを用意。ドコモ・au・ソフトバンクの3回線から選べるトリプルキャリアに対応していることが特徴です。
さらに、他のユーザーとパケット(データ容量)を分け合える「フリータンク」など、ユーザー同士の繋がりを意識したサービスもmineoの特徴です。
10GBと20GBプランは他の格安SIM(MVNO)事業者と比較しても横並びですが、1GBと5GBプランは少し割高となっています。
mineoを選ぶ際は、通話オプションといった料金以外のサービスにメリットがあるのかチェックしてから申込みたいところです。
格安SIMの老舗、端末セットもおトクな「IIJmio(みおふぉん)」(ドコモ・au)
格安SIM(MVNO)の老舗「IIJmio(みおふぉん)」は、ドコモとau回線を提供するマルチキャリアに対応しています。
販売しているスマホは40機種以上と、取り扱い端末は格安SIM(MVNO)事業者でもナンバーワン。今まで使っているスマホを使ってもいいですし、新しいスマホと一緒に格安SIMをはじめるという人にも最適です。
IIJmio公式サイト:https://www.iijmio.jp/
IIJmio料金プラン | 月額料金 |
2GB | 850円~ |
4GB | 990円~ |
8GB | 1,500円~ |
15GB | 1,800円~ |
20GB | 2,000円~ |
*音声通話SIMの料金 *ドコモ、au回線を提供 |
記載している料金の音声通話SIMは、ネットと電話が使えるスタンダードなSIMカードです。
2GB~20GBの5プランを用意。使い方に合わせて自分にピッタリのプランを選ぶことができます。
これまで3GBと6GB、12GBの3プランだけでしたが、新料金プランで月に使えるデータ利用量の幅が広がりました。
トリプルキャリア対応で同一料金「nuroモバイル」(ドコモ・au・ソフトバンク)
「nuroモバイル」は、ソニーネットワークコミュニケーションズが提供する格安SIM(MVNO)サービス。ドコモ・au・ソフトバンクのトリプルキャリアに対応します。
豊富な料金プランを用意しており、使い方に合わせて選べることが特徴です。
NUROモバイル公式サイト:https://mobile.nuro.jp/
nuroモバイル料金プラン | 月額料金 |
1GB(かけ放題プラン) | 440円~ |
3GB(VSプラン) | 792円~ |
5GB(VMプラン) | 990円~ |
10GB(VLプラン) | 1,485円~ |
20GB(NEOプラン) | 2,699円~ |
20GB(NEOプランLite) | 2,090円~ |
*音声通話SIMの料金 *ドコモ、au、ソフトバンク回線を提供 *1GB(かけ放題プラン)選択時、かけ放題オプション1,430円が自動付帯 *1GB(かけ放題プラン)はドコモ・au回線のみ選択可能 *20GB(NEOプラン・NEOプランLite)はドコモ回線のみ選択可能 |
nuroモバイルで選べる音声通話SIMの料金プランをまとめました。
トリプルキャリアに対応していますが、料金プランによって選択できない回線タイプがあります。
ソフトバンク回線を選択するなら、3GB(VSプラン)・5GB(VMプラン)・10GB(VLプラン)のみとなります。
また、1GB(かけ放題)プランに関して、プラン料金自体は440円からですが、「かけ放題オプション」1,430円が月額料金に自動付帯。実質1,870円からのプランとなります。