「SIMカード」と「eSIM」どっちがいい?初心者でも迷わない選び方とメリット・デメリット

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スマホの乗り換え(MNP)や新規契約をする際、現在は「SIMカード(物理SIM)」もしくは「eSIM(イーシム)」にするか選択できる通信事業者が増えました。iPhone 17シリーズやiPhone Airなど、一部機種はeSIM専用端末となるため、そもそも物理SIMカードを使えません。

物理SIMとeSIMは、どちらを選んでも通話やデータ通信といった通信品質に違いはありません。異なるのは「開通までの手順」と「使い勝手」です。

本記事では、物理SIMとeSIMそれぞれの特徴と、メリットやデメリットを紹介します。

目次

「物理SIM」と「eSIM」の違い

スマホやタブレットで通信をするには、契約者情報が書き込まれた「SIM(シム)」が必要です。現在のSIMは主に以下の2種類があります。

物理SIM(SIMカード)

現在では一般的な、小さなICチップを埋め込んだカードが物理SIMです。多くのスマホやタブレットに対応しており、側面のトレイを引き出し、物理的にカードを差し込んで使います。

eSIM(イーシム)

スマホ本体にあらかじめ内蔵しているSIMです。通信会社から契約者情報などのデータをインターネット経由でダウンロードして使います。

iPhoneならiPhone XS、iPhone XR以降の機種がeSIM対応機種です。前述のようにiPhone 17シリーズとiPhone AirはeSIM専用端末となります。また、Androidも多くの機種がeSIMに対応しており、たとえばGoogle PixelシリーズならGoogle Pixel 4以降ならeSIMに対応しています。

物理SIMとeSIM、それぞれのメリットとデメリット

前提として物理SIMとeSIMで通信品質の違いはありません。使う機種や使い方によって、物理SIMかeSIMを決める必要があります。

物理SIMとeSIM、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。

物理SIMを選ぶ場合

よほど古い機種でない限り、多くの機種が物理SIMを使えます。メイン回線として利用する場合、SIMカードを頻繁に挿し替える人は物理SIMを選ぶといいでしょう。

物理SIMのメリット

物理SIMならスマホにSIMカードを挿して、簡単な設定だけで使えます。設定方法は通信事業者によりますが、たとえば楽天モバイルなら、SIMカードを挿すだけで電話やデータ通信が可能になります(APN自動設定対応機種の場合)。

後述するeSIMは機種変更の手順が少し手間になります。しかし、物理SIMなら多くの機種がSIMカードスロットを搭載しているため、カードを挿し替えるだけで機種変更を完了できることがメリットです。

物理SIMのデメリット

格安SIM(MVNO)や楽天モバイル、LINEMOなど、オンライン主体の事業者で申し込みする場合、郵送や宅配便で届くまで待つ必要があります。

申し込み完了から不備がなければ最短で3~4日程度で手元に届きます。乗り換え(MNP)で申し込みする際は、SIMカードの到着を待つ間もそのまま元の回線を利用が可能です。

物理タイプのSIMカードとなるので、紛失や破損のリスクがあることも懸念されます。通信事業者によりますが、仮にSIMカードを破損して交換する際は、約3,000円ほどの手数料が発生することもあります。通常利用していればSIMカードの破損も滅多にありませんが、紛失や破損リスクは留意しておきたいポイントです。

eSIMを選ぶ場合

スマホ本体にあらかじめ内蔵しているSIMで、サブ回線に向いています。もちろんメイン回線としての利用もOKです。iPhone 17シリーズやiPhone AirのようにeSIM専用端末はメイン回線も必然とeSIMを選択することになります。

eSIMのメリット

eSIMの多くは申し込みから開通まですべてオンラインで完結します。手元にeSIM対応端末があれば、最短で即日開通できることが大きなメリットです。

物理的なカードがないため、端末の利用中に接触不要が起こらないことも安心できます。たとえばeSIMなら外出先でSIMカードの接触不良により通信ができなくなったということもありません。

緊急用のデータ通信だけが使えるサブ回線として利用したり、通話をeSIMだけにするなど、多様な運用方法があるのもメリットです。

eSIMのデメリット

機種変更する際、オンラインでeSIMの再発行手続き(プロファイルの再設定)が必要です。とくに面倒なことではありませんが、SIMカードを挿し替えるだけで機種変更が完了する物理SIMとは手軽さが異なります。また、eSIMの再発行手数料も数百円ですが事業者によっては請求されます。

eSIM単体で利用するなら問題ありませんが、デュアルSIMで利用する際は回線同士の相性も気にしないといけません。たとえば物理SIMは使えるけどeSIMが通信できないケースがあります。多くはiPhoneで起こりがちで、通信に必要なプロファイル(情報)をひとつしか持てないiPhoneの仕様によるものです。

物理SIMかeSIM、迷った時の判断ポイント

物理SIMかeSIM、それぞれの特徴を踏まえてどちらにしようか迷った時の判断ポイントを整理します。

物理SIM(SIMカード)が適しているケース

そもそもeSIM非対応の機種を使っている人は、選択肢は物理SIMのみとなります。端末が故障した際、古い端末にSIMカードを挿して復旧させたいといった対応を優先したい人は、物理SIMが向いています。端末が故障しても古い端末があれば、ひつまず通信手段を確保できるところが物理SIMの強みです。

従来通りに「カードを入れる」という手順であれば、設定ミスが発生しにくいです。たとえばeSIMだと誤ってプロファイルを別の端末にダウンロードしてしまったという事例もあります。確実に開通をしたいという人は、物理SIMの選択が安心です。

eSIMが適しているケース

申し込みから開通までオンラインで開通することから、すぐに回線が欲しいという人はeSIMを選択するといいでしょう。SIMピンを探してトレイを開けたり、カードをセットする作業も不要です。また、前述のとおり物理的なカードが存在しないため、紛失や接触不良によるトラブルが起きません。ただし、端末そのものが故障してしまった際は、別端末にて新しいeSIMプロファイルのダウンロードが必要です。

eSIMはメイン回線よりもサブ回線で契約したい人にも向いています。緊急用にデータ通信だけを使えるよう格安SIMで契約したり、通話をeSIMで待ち受けするといったことも可能です。

メイン回線・サブ回線の運用については初心者向けではないため今回は省きますが、人によっては毎月の通信費を節約できることもあります。

eSIMにも対応している主な携帯電話会社

「eSIMを試してみたい」「物理SIMとどちらにするか申し込み画面で決めたい」という場合は、両方のタイプに対応している以下の通信会社を選択としてピックアップしました。いずれもオンラインでの本人確認(eKYC)に対応しており、スムーズな手続きが可能です。

IIJmio(アイアイジェイミオ)

「格安SIMの老舗」とも呼ばれ、インターネットイニシアティブが提供している格安SIM(MVNO)サービスがIIJmioです。IIJmioでは通話可能な音声eSIMとデータ通信専用のデータeSIMを提供しています。

IIJmioギガプラン月額料金
音声SIM/音声eSIM
2GB月額850円~
5GB月額950円~
10GB月額1,400円~
15GB月額1,800円~
25GB月額2,000円~
35GB月額2,400円~
45GB月額3,300円~
55GB月額3,900円~
※音声SIM(物理SIM)/音声eSIMの料金プラン
※ドコモ/au回線から選択可能

上記はIIJmioのスタンダードなプランで、音声通話とデータ通信、SMSが使えるSIMです。物理SIMだけでなく、eSIMも選択できるので、eSIM専用端末との相性も申し分ありません。

回線はドコモとau回線から選べるマルチキャリア対応なので、ドコモ・auのメインキャリアから格安SIMへ乗り換えたい人も選択肢に入るでしょう。

また、乗り換え(MNP)での端末割引キャンペーンも多く、回線と端末のセット購入で検討している場合に適しています。

IIJmioギガプランデータeSIM
(※1)
データ(物理SIM)
(※1)
SMS(物理SIM)
(※2)
2GB月額440円~月額740円~月額820円~
5GB月額650円~月額860円~月額930円~
10GB月額1,050円~月額1,300円~月額1,370円~
15GB月額1,430円~月額1,730円~月額1,780円~
25GB月額1,650円~月額1,950円~月額1,980円~
35GB月額2,240円~月額2,340円~月額2,380円~
45GB月額2,940円~月額3,240円~月額3,240円~
55GB月額3,540円~月額3,840円~月額3,880円~
※1:ドコモ回線のみ選択可能
※2:ドコモ/au回線から選択可能

IIJmioのデータeSIMと物理SIMのデータSIMは、その名のとおりデータ通信のみ利用できるSIMです。全体的な料金を確認するとデータeSIMが割安に設定されています。こちらはドコモ回線のみに対応します。

SMSも使いたい人はSMS機能つきのデータSIMが選択できます。電話機能だけを省いたSIMで、ドコモとau回線どちらも選択できます。

mineo(マイネオ)

関西電力グループのオプテージが提供する「mineo(マイネオ)」は、「パケット放題 Plus」などの独自オプションにより、データ通信量を気にせず使いやすい構成が特徴です。また、ドコモ・au・ソフトバンクの3回線から選べるトリプルキャリア対応の格安SIMです。

mineo料金プラン(マイピタ)デュアルタイプ(音声通話+データ通信)
(※)
シングルタイプ(データ通信のみ)
(※)
3GB月額1,298円~月額880円~
7GB月額1,518円~月額1,265円~
15GB月額1,958円~月額1,705円~
30GB月額2,178円~月額1,925円~
50GB月額2,948円~月額1,925円~
※:eSIMはドコモ・au回線のみ(ソフトバンク回線はeSIM選択不可)

mineoの料金プラン「マイピタ」は、1ヶ月で使うデータ量から選ぶプランです。余ったデータ量は翌月末まで繰り越しできます。物理SIMとeSIMから選ぶことができ、ソフトバンク回線でeSIMを契約できない点に注意が必要です。

マイピタについては忖度無しで言うと、他の格安SIMと比較しても月額料金が高いです。格安SIMから格安SIMへの乗り換えにmineoを選ぶと月額料金が上がるという人もいるでしょう。そういう人は後述する料金プラン「マイそく」を検討してください。

mineo料金プラン(マイそく)デュアルタイプ(音声通話+データ通信)
(※)
シングルタイプ(データ通信のみ)
(※)
スーパーライト(最大32kbps)月額250円~
ライト(最大300kbps)月額660円~
スタンダード(最大1.5Mbps)月額990円~
プレミアム(最大5Mbps)月額2,200円~
※:eSIMはドコモ・au回線のみ(ソフトバンク回線はeSIM選択不可)

mineoには「マイそく」という料金プランが提供されています。選んだコースによって最大通信速度が制限される内容で、代わりにデータ通信量が使い放題となるプランです。たとえばスタンダードだと通信速度が最大1.5Mbpsとなります。平日12時~13時の1時間だけ32kbpsへとさらに速度制限がされます。

最大通信速度の制限と時間帯による制限を両方受ける代わりに、データ通信が無制限になるというわけです。注意点としては、データ無制限と謳いながらも、3日間で10GB以上利用時に速度制限されるため、大容量のデータ通信には向いていません。

マイそくについてはメイン回線よりもサブ回線向きという印象で、スーパーライトならネットは使わずに緊急用の回線として持つといった運用もできそうです。データ通信が必要になったときは、198円の24時間データ使い放題オプションで高速データ通信もできます。人によっていろいろな運用方法がある点は、mineoならではの特徴といえるでしょう。

楽天モバイル

今回ピックアップした中では唯一の自社回線を提供するのがMNOの楽天モバイルです。毎月の使ったデータ通信量に応じて月額料金が変動する「Rakuten最強プラン」と、動画配信サービスU-NEXTがセットになった「Rakuten最強U-NEXT」の2プランを提供します。

Rakuten最強プラン月額料金
0~3GBまで月額1,078円~
3GB~20GBまで月額2,178円~
20GB以降データ無制限月額3,278円~

Rakuten最強プランは、その月に使ったデータ通信量が3GBまでなら月額1,078円となります(オプションなどの料金は含めず)。20GBを越えた場合は3,278円で以降はデータ無制限となり、他社のようにデータ量を追加購入といった手間もありません。ライトユーザーからヘビーユース向けのプランですが、最安で抑えたいという人は自分でデータ量の管理が必要点がネックです。

Rakuten最強U-NEXT月額料金
ギガ無制限月額4,378円~
(U-NEXT見放題+データ無制限)

Rakuten最強U-NEXTは、動画配信サービスU-NEXTと楽天モバイルのデータ無制限がセットになったプラン。それぞれのサービスを切り離してみると、データ無制限が3,278円ということから、通常2,189円のU-NEXTが1,100円で使える計算です。ネットがモバイル通信中心で動画を視聴するという人には最適なプランとなっています。

注意点としてはU-NEXTを個別加入した際の1,200ポイントがついてこないという点、20GB以上のデータ量をコンスタントに使わない人は、実質として割高になる可能性があります。

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