これまでパソコンやキャプチャーボードなどの機材が必要だったゲーム配信も、PlayStation4やスマホ単体で手軽にできるようになりました。
機材などが揃ったら次は「どこでゲーム配信をするのか」。つまり配信サイトを決める必要があります。
今回は、これからゲーム配信をしたいと考えている方へむけてゲーム配信が盛んな3サイトを比較して、初心者にオススメな配信サイト選びのポイントを紹介します。
ニコニコ生放送(ニコニコ動画)
日本でのストリーム配信を定着させたニコニコ生放送(以下、ニコ生)は、低遅延で視聴者とのコミュニケーションが取りやすく、2018年からはHD画質での配信も可能になりました。
NLE(Niconico Live Encoder)と呼ばれる専用の配信ツールが用意されているので、初心者でも手軽に配信することができます。
ニコ生のメリットは低遅延での配信が可能で、視聴者(リスナー)が獲得しやすく定着しやすい点です。あくまで体感的な理由ですが、生放送と動画で検索窓が分かれているので視聴者側が生放送を見つけやすいという印象があります。
デメリットは時間帯によって配信できるビットレートにバラつきがあり、配信時の画質に影響する点や月額540円(税込)のプレミアム会員に登録する必要があることです。
ニコニコ生放送概要 | |
料金 | 540円(登録するデバイスにより異なる) |
解像度 | 800×450/1280×720(HD配信時) |
ビットレート | 最大2,000kbps/6,000kbps(HD配信時) |
配信予約 | 可能 |
遅延 | 3秒~5秒 |
モバイル配信 | アプリのタイトルによってスマホ単体で配信可能 |
PlayStation4 | 単体配信可能 |
視聴者 | ニコニコに会員登録(無料/プレミアム)しているユーザーのみ視聴可能 |
配信時間 | 基本30分/自動延長設定で最大6時間 |
SNS連携 | Twitterにて告知可能 |
配信後アーカイブ | 7日間保存 |
YouTube Live
少しずつゲーム配信が増えているのがYouTube Liveです。
YouTube Liveの特徴は、高画質なライブ配信が無料で行うことが可能で、ライブ配信が終わったあとは自動的にアーカイブ化され無期限で保存されます。弱点だった遅延も「超低遅延モード」に対応したことで克服しています。
PlayStation4があれば外部ツール不要で配信可能ですが、キャプチャーボードを使用する場合はOBSやXsplitなどの外部配信ツールが必要です。
とくにデメリットがあるわけではありませんが、配信時のサムネイルを変更した時に反映が遅れることが多い印象です。サムネイルの反映が遅れるということは、サムネイルの画像と実際に配信しているタイトルが相違することがあります。
視聴者が押下できるGOODボタン・BADボタンがあり、視聴者からの評価が気になる方にはオススメできません。
YouTube Live概要 | |
料金 | 無料(Googleアカウントが必要) |
解像度 | 最大3840×2160(オススメは1280×720のHD配信) |
ビットレート | 最大51,000kbps(オススメは1,500kbps~4,000kbps ) |
配信予約 | 可能 |
遅延 | 8~10秒(超低遅延時3~5秒) |
モバイル | スマホ単体では配信不可 |
PlayStation4 | 単体配信可能 |
視聴者 | アカウント有無問わず視聴可能/コメントをするにはアカウント登録が必要 |
配信時間 | 制限なし |
SNS連携 | Twitterにて告知可能 |
配信後アーカイブ | 期限なしのアーカイブ化(場合によっては音声がミュートされる可能性あり) |
Twitch
海外でゲーム配信といえばTwitchというほど海外ユーザーが多いサイトです。
『LoL』や『PUBG』などのタイトルが盛んに配信されており、e-Sport大会もよくTwitchにて配信されています。
高画質な配信を無料で行うことができ、遅延の少なさも特徴です。配信後も自動的にアーカイブ化され14日間保存されます。
配信者、視聴者ともに日本国内のユーザーが少ないのがデメリットといえるので、配信するタイトルによっては視聴者を獲得するまでに時間がかかるかもしれません。
Twitch概要 | |
料金 | 無料(Twitchアカウント要) |
解像度 | 最大1920×1080 |
ビットレート | 最大6,000kbps |
配信予約 | 不可 |
遅延 | 8~10秒 |
モバイル | Twitch対応タイトルなら単体配信可能 |
PlayStation4 | 単体配信可能 |
視聴者 | アカウント有無問わず視聴可能/コメントをするにはアカウント登録が必要 |
配信時間 | 制限なし |
SNS連携 | Twitterにて告知可能 |
配信後アーカイブ | 14日間保存(ダイジェストを作成することで無期限の保存) |
まとめ:配信サイト選びのポイント
今回はゲーム配信で盛り上がっている配信サイトを3つ紹介しました。
どのサイトも一長一短があり、比較をしてもどこで配信しようかやっぱり迷ってしまったのではないでしょうか。
これからゲーム配信をはじめる際の配信サイト選びのポイントは、”いかに視聴者を獲得できるか”だと思っています。つまり一定数のユーザーがいて、自身の配信を1人でも多く見てもらえるサイトを選ぶ必要があるということです。
たとえば、配信できる環境を整えて配信をしたとして、誰からも見られないと寂しいですよね。誰からも見られないということは、コメントをしてくれる人もいないということです。
ゲーム配信だけでなく、いろいろなジャンルのライブ配信には視聴者がいて、さらにコメントしてくれる人がいることで成り立ちます。やっぱり少ない人数でも視聴者がいて、コメントをしてくれたらまた配信しようと思えるものです。
そこでひとまず配信をしてみるのならYouTube Liveかニコ生です。Twitchは日本人の視聴者がまだ少ない点と配信するタイトルによってはまったく視聴者がつかないことがあり、正直、初心者にはオススメできません。
YouTube Liveとニコ生ですが、コストを抑えたいのならYouTube Liveがオススメです。
ニコ生については、レトロゲームから最新のゲームまでいろいろなタイトルを配信しても案外見てくれる視聴者がいる印象です。
最近では初心者にオススメのゲーム配信サイトとしてYouTube Liveがよくあげられていますが、ニコ生ほど視聴者がつきにくいと思います。理由としては、YouTubeの検索はライブ配信と動画が一緒になっているので、自身のライブ配信が見つけてもらいづらくなっています。検索の際、「ライブ」にフィルタをかけることでライブ配信を見つけやすくなるのですが、わざわざフィルタをかけて検索するユーザーは少ないといっていいでしょう。
PlayStation4なら今回紹介した3サイトすべてでゲーム配信をすることが可能なので、ひとまずいろいろな配信サイトで試してみて反応がいいところで続けてみてはいかがでしょうか。
ニコニコ生放送:http://live.nicovideo.jp
YouTube Live:https://www.youtube.com
Twitch:https://www.twitch.tv/