統合版「マイクラ」バイブラントビジュアルズの使い方

統合版(Bedrock)「マインクラフト(以下、マイクラ)」のバージョン1.21.90より、バイブラントビジュアルズ(Vibrant Visuals)が正式実装されました。

バイブラントビジュアルズはマイクラ公式のビジュアルアップデート。バイブラントビジュアルズを適用することで、ゲーム内の概観を大幅に変更することが可能です。

本記事では、バイブラントビジュアルズの使い方や設定方法について解説しています。また、対応機種やバイブラントビジュアルズを使う際によくある疑問点とその回答もまとめています。

本記事での検証環境
  • (Windows)統合版マインクラフト バージョン1.21.92
  • OS:Windows 11
  • CPU:Ryzen 7 5700X
  • GPU:NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti
  • RAM:32GB
  • 解像度:1920×1080(フルHD)
目次

バイブラントビジュアルズとは?

バイブラントビジュアルズは、統合版バージョン1.21.90より正式実装されたビジュアルアップデートです(将来的にはJava版にも対応)。バイブラントビジュアルズは「公式影MOD」や「公式シェーダー」とも呼ばれており、マイクラの概観を大きく変化させることができます。

全体的に画面が明るくなり、水面や草、雲などの見た目が変わり、すべてのブロックに影がつくことで、立体感が生まれます。

光による水面の反射は、バイブラントビジュアルズを適用した際の効果が明確になります。なお、統合版バージョン1.21.90以降で対応機種ならデフォルトでバイブラントビジュアルズが適用され、別途リソースパックのダウンロードなどは必要ありません。

バイブラントビジュアルズを適用してワールドの移動を録画した動画です。グラフィックモードのプリセットは「グラフィック優先」を選択しており、ほかの画質設定を変更したり、リソースパックの適用をしていないバニラ環境となっています。

実際にバイブラントビジュアルズを適用して移動をしてみると、バイオームごとに明るさが変わったりとメリハリがあり、既存のワールドでも新鮮な気分でマイクラを楽しめそうです。

ネザーやエンドなど、バイブラントビジュアルズによって概観が変わるとこれまでのように移動しにくく感じることがあります。まずは明るい場所や暗い場所など、いろいろな場所を移動して、これまでの概観の違いを比べるとよいでしょう。

バイブラントビジュアルズを有効にする方法

バイブラントビジュアルズは統合版マイクラをバージョン1.21.90にアップデートした時点で、対応機種であれば自動的に適用されます。

まだマイクラをバージョン1.21.90以上にアップデートしていない人は、アップデートを済ませてください。以下の関連記事にて、アップデートがうまくできない場合の対処法を解説しています。

マイクラのバージョンが1.21.90以上なのにバイブラントビジュアルズが適用されないという人は、タイトル画面に戻り、以下の操作を試してください。

まずタイトル画面で右下に記載のバージョンが1.21.90以上なのか確認します。1.21.90以上であればバイブラントビジュアルズが実装されているので、設定を選択します。

設定メニューが開くのでビデオを選択。ビデオの設定項目を下へスクロールして「グラフィックモード」からバイブラントビジュアルズを選択すれば設定完了です。

バイブラントビジュアルズに切り替えができないという人は、タイトル画面の設定からバイブラントビジュアルズを設定するようにしましょう。

統合版マイクラのバージョンアップが済んでいて、タイトル画面の設定からバイブラントビジュアルズが選択できない場合、対応機種で統合版マイクラを起動していないことが考えられます。

バイブラントビジュアルズ対応機種

統合版マイクラでバイブラントビジュアルズを利用するにはバージョンアップだけでなく、対応機種が必要です。

Xbox Series X|S、Xbox One、PlayStation 4、PlayStation 5、Android、iOS、PCがバイブラントビジュアルズ対応機種です。Nintendo Switchはバイブラントビジュアルズに対応しておらず、Nintendo Switch 2でNintendo Switch向け統合版マイクラを起動してもバイブラントビジュアルズの使用はできません(2025年6月時点で確認)。

スマホ(Android/iOS)とPCについては、以下の条件でバイブラントビジュアルズが使えるとされています。

要件機種例
Android・Adreno 640
・Mali-G57
・Mali-G610
・Mali-G77
・Xclipse 530
・AQUOS zero2
・Xperia 5
・Google Pixel 4
・Galaxy A55 5G
など
iOS・A12以上
・M1以上
・iPhone XS・XR以上
・iPad(第8世代以上)
・iPad Air(第5世代以上)
PC・Direct X 12以上

マイクラ公式が公表する対応デバイスを確認すると、スマホ(タブレット端末含む)やPCについては要件しか明記されていません。つまり、確実にこの機種でならバイブラントビジュアルズが使えると明記されていない以上、要件を満たしていても使える保証がないわけです。

Androidスマホの場合

とくにAndroidスマホはAdreno 640といったようにGPU回路を要件としています。勘違いしやすいのが、Adreno 640自体はGPU回路でAndroidスマホの機種名ではないということです。たとえばGoogle Pixel 4(2019年発売)のCPUはSnapdragon Dragon 855を採用しており、Snapdragon Dragon 855の映像処理にAdreno 640が搭載されていることになります。そのため、Adreno 640を搭載するCPUを採用したAndroidスマホであれば、バイブラントビジュアルズを使える可能性があります。

AndroidスマホだとMali-G搭載のCPUを採用したHONOR V40やXiaomi Redmi 10X 5Gも対応機種として挙げられますが、日本国内向けに販売されていない機種です。Xclipse 530搭載のCPUを採用したGalaxy A55 5G(2024年発売)は、キャリア版のみ取り扱いで、日本国内向けSIMフリー版は発売されていません。

Androidスマホでバイブラントビジュアルズを利用するならハイエンドな端末を選ぶ必要がある印象で、仮に2019年発売のGoogle Pixel 4でバイブラントビジュアルズを選べたとしても快適に遊べるとは限りません。

iOS(Apple製品)の場合

iPhoneはA12 Bionic以上を搭載している機種が対象。iPhone XS(2018年発売)やiPhone XR(2018年発売)が最低条件となります。iPadであれば、iPad Pro(第3世代・第5世代)、iPad Air(第5世代)がM1チップを搭載しています。

バイブラントビジュアルズ自体がまだリリースされたばかりなので、今後最適化する可能性があります。現時点でも、最新モデルに近いiPhoneなら動作は安定すると考えられますが、過度な期待はしないほうがよいでしょう。

今手持ちのiPhoneがiPhone XS・XR以上の機種であれば、バイブラントビジュアルズを試してみて、安定して動作できるようバイブラントビジュアルズの各項目の設定を見直してみてください(設定方法は後述)。

PCの場合

PCはDirect X 12で統合版マイクラを起動することが条件としており、具体的なグラフィックスについての明記はありません。

X(旧Twitter)などでは、ノートPCだとバイブラントビジュアルズを使えなかったなどの報告もありますが、こちらも具体的なスペックが明記されていませんでした。

グラフィックスでは、RTX50シリーズが不具合があるとの報告を耳にします。RTX30シリーズやRTX40シリーズであれば、概ねバイブラントビジュアルズが使えると思ってよいでしょう。レンダリング方法がリアルタイムレイトレーシングとは異なるため、要件を満たしているならレイトレーシング非対応のグラフィックスでもバイブラントビジュアルズを使うことができます。

バイブラントビジュアルズ各項目ごとの効果

バイブラントビジュアルズには、「パフォーマンス優先」と「グラフィック優先」の2つのプリセットを選ぶことができ、自身の環境に合わせてカスタムをすることも可能です。

設定方法は、バイブラントビジュアルズを有効にした状態で、設定メニューのビデオを選び、ビデオメニューから「遅延表示距離」と「グラフィックモード」の項目がある下までスクロールしてください。

「バイブラントビジュアルズオプション」をクリックすると、明るさ調整やシャドウの品質といった項目をカスタマイズすることができます。

各項目ごとの設定方法と設定を変更された際の効果について解説します。「遅延表示距離」以外の項目を設定する場合、「バイブラントビジュアルズ」オプションをクリックして開いてください。

遅延表示距離

「遅延表示距離」は、バイブラントビジュアルズをオフにした際の「描画距離」と同様の項目です。PCだと8チャンクから24チャンクまで設定ができ、チャック数が多いほど遠くまで見渡せるようになります。チャンク数が少ないと見渡せる範囲は狭くなりますが、ゲームの動作は軽くなります。

バイブラントビジュアルズの美しい概観を楽しむのであればチャンク数を多く設定しておきたいところですが、ゲーム自体が重い場合はチャンク数を8チャンクや12チャンクくらいにしておくとよいでしょう。

明るさ調整

明るさ調整はバイブラントビジュアルズの視覚的な部分に大きく関わる項目です。左側のクリーパーを見えないようにし、右側のクリーパーがよく見えるようになる明るさが目安とされています。

最適な明るさは人によって異なると思うので、いろいろな明るさを試してみて、遊びやすい明るさに調整するとよいでしょう。オーバーワールドだけでなく、ネザーやエンドといったディメンションでの明るさの違いも遊びながらチェックしてみてください。

シャドウの品質

「シャドウ」はブロックからの影を設定する項目です。低・中・高・ウルトラの4段階で設定ができます。

シャドウを「ウルトラ」と「低」で比較しています。太陽の動きに合わせた影の移り変わりは「ウルトラ」だと丁寧で、影の輪郭も明確です。「低」にすると影がチープな印象で、低だと移動中に画面のチラつきも見受けられました。実際のところ、低だとしても比較しないと見た目に大きな違いは感じられません。

「雲」は低・中・高・ウルトラの4段階で設定ができます。雲の効果は、設定が高くなるほど遠くの雲まで表示されるという効果です。雲の見た目については、設定による違いはありません。

「ウルトラ」だと雲が遠くまで表示されており、「低」だと手前までの表示となっていることが明確にわかります。

こちらの環境だと、ウルトラと低でパフォーマンスの違いは見受けられませんでした。ウルトラにすると重くなるという場合、「低」もしくは「中」に設定するとよいでしょう。雲の描画に関することなので、ゲームで遊ぶ分には「低」にしても大きな影響はありません。

ボリュメトリックフォグ品質

「ボリュメトリックフォグ品質」は、光と粒子に関する設定です。具体的には霧のようなエフェクトを強調する効果があります。設定はオフ・低・中・高・ウルトラの5段階です。

ボリュメトリックフォグ品質の効果がわかりやすいペールガーデンでは、昼でも霧によって雲が見えません。ペールガーデンの不気味な雰囲気が、ボリュメトリックフォグ品質をオンにすることで引き立てられます。オフにすることもできるので、必要に応じてボリュメトリックフォグ品質のオン・オフを切り替えるとよいでしょう。

エンドでボリュメトリックフォグ品質の効果を確認しました。「ウルトラ」だと遠くで霧がかかっているような見た目になり、オフだと霧がなくなり遠くのエンドシティが明確に見えます。攻略目的でエンドシティを探す場合などは、ボリュメトリックフォグ品質をオフにするほうが探しやすいでしょう。

反射

「反射」は水面などに山が映り込むといった効果です。設定はオフ・低・中・高・ウルトラの5段階です。

反射を「ウルトラ」に設定すると、水面に山が映り込んでいることがわかります。概観を楽しみたい時は反射の項目を有効にするとよいでしょう。なお、太陽の光が水面に映り込む効果は、反射をオフにしてもそのまま残ります。

ブルーム

「ブルーム」は光の拡散や滲みが強調される設定です。0~100%の範囲で設定することができます。

光源ブロックを設置すると、ブルームの効果が明確です。ブルームが100%の場合はレッドストーントーチの光がぼんやりとしており、たいまつの明かりも100%だとより明るく感じます。また、パワードレールについても、ブルームを設定した際に効果が現れています。

他にもブルームを設定しておくことで、光源を利用した建築をより際立てさせることができるでしょう。

解像度拡張モード

「解像度拡張モード」は、映像表現の処理方法と思えばOKです。「TAAU」は高画質で高負荷、「バイリニア」は低画質になりますが、その分負荷が少なくなります。プリセットをグラフィック優先にした状態でTAAUとバイリニアどちらも試しましたが、映像の美しさという面では大きな違いは見受けられませんでした。

TAAUにするとGPUの負荷率は39~43%、バイリニアは27~30%ほどで、バイリニアのほうが低負荷であることがわかります。VRAMの負荷率についてはどちらも60%前後でした。

バイブラントビジュアルズを適用して動作が重いという場合、解像度拡張モードをバイリニアにするとある程度の改善が見込めそうです。

解像度

「解像度」は映像の精細さを設定する項目です。自動・33%・50%・66%・75%・ネイティブから選択ができます。

「自動」はその名の通りデバイスに合わせて最適な解像度にしてくれます。そのため、とくに問題がなければ「自動」にしておくとよいでしょう。33%にすると映像がギザギザしてしまいますが、処理は軽くなります。

「ネイティブ」も意味合い的には「自動」と同様と考えられますが、自動とネイティブを比較しても大きな違いは見受けられませんでした。自動にしているけど画像がギザギザしてしまっているといった時は、ネイティブに設定すると効果があるかもしれません。

バイブラントビジュアルズによくある疑問と回答

統合版マイクラでバイブラントビジュアルズを使用する際によくある疑問とその回答をまとめています。

バイブラントビジュアルズはNintendo Switchに対応している?

現状対応していません。コンソール機であれば、Xbox Series X|S、Xbox One、PlayStation 4、PlayStation 5がバイブラントビジュアルズに対応しています。

Nintendo Switch 2でマイクラを起動すればバイブラントビジュアルズは使える?

Nintendo Switch用マインクラフトをNintendo Switch 2で起動してもバイブラントビジュアルズは使えません。

対応機種なのに使えない原因は?

以下の原因が考えられます。

  • 統合版マイクラをバージョン1.21.90以上にアップデートしていない
  • タイトル画面以外で設定を変えようとしている
  • 条件を満たしていても使えないことがある(グラフィックスが古いなどが原因)

まず、統合版マイクラのバージョンを確認し、アップデートしていなければアップデートをしましょう。タイトル画面の設定メニュー以外でバイブラントビジュアルズを適用できないため、ワールドから一度出てタイトル画面でバイブラントビジュアルズを適用してください。

要件を満たしていても使えないことがあるようです。PCの場合Direct X12がインストールされているか確認しましょう。

インストールされているDirect Xのバージョンは、Windowsキーから検索窓に「Dxdiag」と入力し、Direct X診断ツールを起動すれば確認ができます。

バイブラントビジュアルズはRealmsで使える?

バイブラントビジュアルズは統合版マイクラのRealmsで使用ができます。

Realmsでバイブラントビジュアルズを使うとマルチのフレンドに影響する?

自身が遊んでいる環境の概観が変わるだけなので、マルチのフレンドには影響しません。

バイブラントビジュアルズは既存のワールドでも使える

バージョン1.21.90から正式リリースなので、既存のワールドでもバイブラントビジュアルズが使用できます。

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