【2024年版】格安SIM(MVNO)のデメリットまとめ

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「格安SIMに乗り換えると毎月のスマホ代が安くなる」そんな印象が多くのスマホユーザーに浸透しているはずです。
2021年にドコモ・au・ソフトバンクの新ブランド(新料金プラン)がテレビCMやニュースで報道され、格安SIM(MVNO)も対抗して料金プランの値下を発表。幅広い料金プランが用意され、大手の新ブランドよりも月額料金を安くすることが可能です。
大手の新ブランドと格安SIM(MVNO)について、実はデメリットが似ています。
当サイトでは運営開始からMVNOの情報を発信し続け、あらためて整理してみると、格安SIM(MVNO)のデメリットとされていた部分が払拭されつつある状況です。
今回は、格安SIM(MVNO)のデメリットを解説。格安SIMに乗り換えてみたいけど不安という人は、一度目を通してみてください。

格安SIM(MVNO)のデメリット

・ネットの速度が遅い
・不通期間が発生することがある
・キャリアメールが使えない

・通話には専用アプリが必要
・LINEの年齢認証ができない(ID検索ができない)
・クレジット決済が多い
・自分で初期設定が必要
・サポート(相談)が原則ネットのみ
・機種変更も自分でしないといけない

主な格安SIM(MVNO)のデメリットとなりますが、すべての格安SIM(MVNO)事業者で同様のデメリットがあるというわけではありません。
現状、共通する部分といえばキャリアメール(@docomo.ne.jpなど)が使えない点です。
ただし、ドコモ・au・ソフトバンクでは有料ですが、メールアドレスの持ち越しが可能です。

ネットの速度が遅い

格安SIM(MVNO)のデメリットで真っ先に思い浮かぶデメリットといえば、ネット速度の遅さではないでしょうか。
実際のところ、格安SIMでネットに繋ぐと遅い瞬間はあります。
朝や昼、夕方といった、特定の時間に遅いと感じることが多いです。

OCNモバイルONE速度テスト

NTTグループのOCNモバイルONEで計測した結果を例にすると、昼12時の時間帯が1Mbpsも出ていないことがわかります。
帰宅ラッシュの夕方18時台は4.94Mbps出ており、動画も十分視聴できる速度です。
逆に昼はそこそこ速度が出て、夕方は速度が出ないということもあります。
格安SIMはネット速度が遅いというよりも、速度が安定しないという表現が正しいです。
ネット速度は格安SIMを使うエリアにも関係するので、実際に使ってみないとわからないというのも事実です。
どうしても速度に不安があるのなら、UQモバイルやY!mobileといったサブブランド、大手キャリアの新ブランドを選んだほうがいいでしょう。
格安SIMの速度が安定しない理由は、MVNOの特性上、キャリアから回線を間借りしているからです。
一部の設備をキャリアから借りることで、自前の設備をほとんど用意することなく、通信回線を提供しています。

不通期間が発生する

スマホで通話ができない不通期間が発生することも、よく挙げられるデメリットです。
以前なら、電話番号をそのまま乗り換えるMNPをして、SIMカードが届くまでの数日間はスマホが使えないということもありました。
ですが、即日MNPという仕組みを多くの格安SIM(MVNO)事業者が提供しているので、現状ほとんど不通期間が発生しません。
SIMカードが手元に届くまでは今まで通りスマホを使うことができ、SIMカードが届いたら自身でMNPの開通手続きを行います。
開通手続きといっても、格安SIM(MVNO)事業者のMNP専用Webページで手続きをしたり、開通センターに電話をするだけです。
交換機に登録されるまでは多少の時間を要しますが、それでも数十分程度です。
数日スマホを使うことができないのは困るという人でも、即日MNPなら安心して乗り換えることができます。

キャリアメールの持ち越しは有料で設定が必要

出典:SIMrise

ドコモ・ソフトバンク・auでは、メールアドレスの持ち越しが可能になりました。
メールアドレスの持ち越しは有料で、300円程度の月額料金が発生します。
さらに持ち越した際は、新しいスマホでメールを受信できるようにする設定は自身でおこなわないといけません。
キャリアメールをどうするのかで、格安SIMへの乗り換えをためらう人に多い印象です。
格安SIMに乗り換えるのなら、GmailやOutlookといったフリーメールをあらかじめ取得しておくといいでしょう。
なお、2022年7月からはじまった楽天モバイルのキャリアメール「楽メール」は、持ち越しができません。

ドコモ:ドコモメール持ち運び
au:auメール持ち運び
ソフトバンク:メールアドレス持ち運び

一部格安SIM(MVNO)事業者は通話には専用アプリが必要

例:OCNモバイルONE

多くの人はLINEで通話すると思いますが、歯医者の予約連絡など、何かしら通常の電話を使うことがあるはずです。
格安SIMは、格安SIM(MVNO)事業者がそれぞれ専用の電話アプリを用意。電話アプリを使うと半額で電話をかけることができます。
通話料金は、ほとんどが税込11円/30秒で、専用アプリを使わない場合、税込22円/30秒です。
注意点としては、通常の電話アプリを使わないようにすること。とくにコールバックする際は注意が必要で、うっかり通常の電話アプリからかけてしまい、税込22円30秒の料金を発生させてしまうことがあります。

NTTグループのOCNモバイルONEは、2021年4月7日(水)以降から専用アプリ不要で半額通話「オートプレフィックス」に対応します。
格安SIM(MVNO)で、専用アプリを使わずに半額で電話をかけられるようになるのはOCNモバイルONEが初です。
IIJmioなどでも専用アプリ不要のオートプレフィックスに対応しており、他の格安SIM(MVNO)事業者の対応も望まれます。

LINEの年齢認証ができない(ID検索ができない)

格安SIMは、大手キャリアと異なりLINEの年齢認証ができないとされていました。
しかし、一部の格安SIM(MVNO)事業者でLINEの年齢認証に対応し、楽天モバイルも年齢認証に対応しました。

2023年1月時点でLINEの年齢認証に対応している格安SIM(MVNO)事業者は、mineoとIIJmio、イオンモバイルです。
LINEの年齢認証をおこなうことにより、ID検索やオープンチャットの検索機能を使うことができます。
ID検索をしなくとも、QRコードやSMS(ショートメッセージサービス)を使って友だち追加が可能です。

クレジット決済が多い

格安SIM(MVNO)事業者の多くは、月額料金の支払いにクレジットカードが必要です。
UQモバイルやY!mobileといったサブブランド系なら、店頭にて口座振替が可能。一部の格安SIM(MVNO)事業者でも、デビットカードに対応していることがあります。
デビットカードについては、裏ワザ的に登録ができるというだけなので、格安SIM(MVNO)事業者の運用が変われば登録できなくなる可能性もあります。
なので、格安SIM(MVNO)を契約するならクレジット決済を。どうしても口座振替がいいという場合は、UQモバイルやY!mobileといったサブブランド系を店頭にて申込むといいでしょう。

自分で初期設定が必要

格安SIMはオンラインで申込むことがほとんどで、自身でネットや電話を使えるようにする初期設定が必要です。
大手キャリアの新ブランドでも、自身で初期設定をおこなわないといけません。
キャリアメールと同様に、格安SIMを申込むうえで不安になる要素であることは間違いないでしょう。
初期設定については、面倒になるパターンと簡単にできるパターンがあります。

iPhoneのAPN設定画面

格安SIMでiPhoneを使う場合は、APN設定と呼ばれる初期設定をする際にWi-Fi接続が必須です。
また、キャリアで使っていたスマホをそのまま使う場合は、事前にSIMロック解除の手続きに加えて、APN設定を手入力でおこなう必要があります。
APN設定は、事業者ごとに異なる接続先を英数字で入力し、一文字でも間違うとネットにつなぐことができません。

AndroidスマホのAPN設定画面
機種:HUAWEI nova3

逆に、簡単にAPN設定ができるパターンは、SIMフリースマホで格安SIMを使う場合です。
新しめなAndroidのSIMフリースマホには、事業者ごとのAPN設定がプリセットとして用意されています。
契約者は届いたSIMカードをSIMフリースマホに挿し、利用する格安SIM(MVNO)事業者を選択するだけです。
SIMフリースマホの購入先には、家電量販店やAmazonといったECサイトか、格安SIM(MVNO)事業者があります。
APN設定が不安という人におすすめは、格安SIM(MVNO)事業者にてSIMカードを申込む際にSIMフリースマホをセットで購入することです。
格安SIM(MVNO)事業者で取扱うSIMフリースマホは、撒き餌的な扱いで、家電量販店やAmazonよりも安く購入することができます。
撒き餌と言っても、古いスマホばかり取り扱っているのではなく、最新のAndroidスマホを販売していたりと、最近は機種のラインナップも充実しています。
事業者によってはiPhoneも取り扱っているので、iPhoneしか使いたくないという人にも安心です。

サポート(相談)が原則ネットのみ

格安SIM(MVNO)事業者のほとんどが、メールやチャットといったサポートが中心です。
大手キャリアのように、サポートセンターに電話すればオペレーターが対応してくれるわけではありません。
たとえばスマホが壊れたのなら新しいスマホを自分で購入したり、APN設定がわからなければ自力で解決したり、PCで調べる必要があります。
大手キャリアの新ブランドもオンライン専用ということで、サポートはメールやチャットのみで店頭では対応してくれません。
格安SIMについては、事業者によって家電量販店で取り扱っていることがあるので、簡単な相談くらいは可能です。
手厚いサポートが必要というのであれば、大手キャリアの利用を続けることが無難です。
ちなみにMNOでも楽天モバイルは、基本的にチャットでのサポートのみ。一応、電話サポートはあります。
しかし、電話をかけても音声ガイダンスが流れ、案内にしたがって数字を押し、最終的にはSMSで該当するウェブページに案内されるというお粗末なものです。

機種変更も自分でしないといけない

大手キャリアだと、使っているスマホが故障したり、新機種が欲しいと思ったらショップに足を運ぶはずです。
格安SIMを使う場合、新しいスマホに機種変更する際も自身でECサイトなどを利用して購入しないといけません。
格安SIMを長く使っていくうえで、機種変更をする時はどうすればいいのかということも知っておきたいポイントです。
「自分で初期設定が必要」の見出しでも少し触れましたが、格安SIM(MVNO)事業者では撒き餌的にスマホを販売している場合がほとんどです。
スマホを安く販売するのは、最初のSIMカードとセットで販売する1台だけ。という事業者も存在します。
もちろん、機種変更サポートとしてスマホを販売してくれる事業者もありますが、1台目のように大幅な値下げはなく、購入できる機種も限られてきます。
OCNモバイルONEやIIJmioのように、契約後もスマホだけを購入できる事業者をチェックしておくといいでしょう。

格安SIM(MVNO)に関するよくある疑問点

格安SIM(MVNO)に関する疑問点をまとめました。

クレジットカード以外の支払い方法は?デビットカードは使える?口座振替は?

基本的に格安SIM(MVNO)は、クレジットカードのみに対応していると思っておいたほうがいいです。
裏技的にデビットカードで申込める可能性もありますが、審査などの段階で落ちるかもしれません。
どうしても口座振替しか決済方法がない場合、一部の口座振替に対応する格安SIM(MVNO)事業者を利用しましょう。

格安SIMでLINEの年齢認証ができないとどうなる?

LINEの年齢認証ができない場合、ID検索といった一部機能の利用に制限がかかります。
年齢認証ができなくとも、QRコードを利用しての友だち追加、トーク、スタンプ購入といったよく使う機能は利用可能です。
現時点でLINEの年齢認証をできる格安SIM(MVNO)事業者は、mineoとIIJmio、イオンモバイルの3社です。

ドコモやauなどで使ってた「まとめて請求」はどうなる?

ドコモやauなどでまとめて請求を利用していた場合、MNPをして格安SIMへ乗り換えた時点で自動的にグループから外れることになります。
まとめて請求から外れると困る回線をMNP移転させる際は注意が必要です。
ユーザーによっては請求グループの組み換えが必要な場合もあるため、各キャリアのスタッフに相談し、MNP移転させてもよい状態にしておきましょう。

キャリア決済はそのまま引き継げる?

格安SIMでは、キャリア決済を引き継ぎ、継続しての利用ができません。
キャリア決済を利用している回線をMNPさせると、各キャリア独自のサービスが利用できなくなります。

アプリの購入やアプリ内課金したい時はどうやって支払う?

格安SIM(MVNO)でアプリを購入する場合、Google PlayカードやiTunesカードなどの利用が一般的です。
Google PlayカードとiTunesカードはコンビニなどで購入ができ、アカウントに購入した金額分をチャージして支払う仕組みです。
注意点としては、プラットフォーム違いのカードを間違って購入しないこと。たとえば、Google PlayカードはAndroidのGoogle Playストアでしか利用ができません。

格安SIMで通信速度が遅い時の対処方法は?

基本的にどの格安SIM(MVNO)事業者も、それなりの速度が出ているはずです。
しかし、朝・昼・夕方といった時間帯は、どうしても通信速度が遅くなってしまいがちです。
通信する時間帯を確認し、朝・昼・夕方といったピークの時間帯なら、速度が戻るのを待つしかありません。

格安SIMの5Gでも通信速度が遅いことはある?

格安SIMでも5Gを提供していますが、4Gと同様に遅いことがあります。
場合によっては4G通信より遅いこともあり、利用するエリアや時間帯が影響すると考えられます。
5Gオプションを無料提供している事業者もありますが、実際の利用前に自身のエリアが5Gの電波をしっかりつかめる場所なのか確認しておきましょう。

自分でおこなうAPN設定(初期設定)は難しい?

現在のSIMフリースマホにはAPN設定のプリセットが搭載されています。
ネットワーク名や接続用のパスワードを入力する必要もなく、入力ミスによって通信ができないといったこともおこりにくいです。

AndroidスマホのAPN設定画面
機種:HUAWEI nova3

AndroidのSIMフリースマホでたとえると、画像の機種には日本国内で主要な格安SIM(MVNO)事業者がプリセットとして登録されています。
OCNモバイルONEのSIMカードを利用する場合、SIMカードをスマホ本体に挿して電源をオン。設定画面で該当する事業者を選択するだけでネットや電話が使えるようになります。
ただし、キャリアで購入したスマホは、SIMロック解除やAPN設定の手入力が必要です。

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